安心できる長寿会社とは

企業

安定した会社

日本には長く「終身雇用」という考え方が根強く存在していました。
戦後以降の高度経済成長下の日本は、現在の日本とは全く違う労働環境だったことがこの制度を広めるきっかけとなったといえます。
当時の日本は飛ぶ鳥を落とす勢い、生き馬の目を抜く勢いの復興と成長を遂げていました。
アメリカと旧ソ連によって疲弊した国土を持ちながらも、急速な経済発展を遂げ、ものの数十年で世界第二位の経済力を手に入れることに成功した手腕は西洋各国から驚嘆の目を集めたのは言うまでもありません。

このような成長の環境では、社員を増やして仕事をさせることはあっても、社員を減らす発想がそもそもなかったわけです。
そのため、必然的に終身雇用制度が実現されていました。
最後まで雇ってくれる会社だからこそ、社員も会社のために尽くすというような考えを持つようになっていたのです。
しかしながら、1980年台終盤から90年台初頭に起こったバブルと、その崩壊によって日本の内情というものは大きく変化していきました。

多くの会社がバブル崩壊によって倒産、倒産を免れた会社もその多くが業績の悪化、結局は赤字に転落してしまった悪夢は記憶に新しいかと思います。
それにより日本は20年以上に渡る不景気の鍋底に落とされてしまいました。
そして、不景気の状況では、かつてのように終身雇用を続けることが難しくなったのです。
それどころか、自社が生き残るための手段を模索するだけでも精一杯でした。

このような歴史があったからこそ、長寿会社の存在は労働者にとって安心できる評価基準の一つということになったのでしょう。
生き残りのノウハウを持っているだけでも、会社として十分なポテンシャルを示していることになります。

日本の長寿企業

では、一つの参考として、日本にある長寿企業を紹介していきます。
下記のサイトでは帝国データバンクによる長寿企業の実態調査が示されています。
参考:創業100年以上の長寿企業実態調査 | 帝国データバンク

現在、日本で最も長寿の会社は、木造建築工事を執り行う大阪府の会社である「金剛組」です。
金剛組の創立は西暦578年という記録が残っています。
奈良時代以前の日本から存在していたということを考えると、とんでもない長い歴史を持っていることが分かるでしょう。

次点で長寿であったのが、「池坊華道会」という生花を教える会社です。
この会社の創立は西暦587年ですから、金剛組と10年程度の違いしかありません。

日本にはこのように1000年以上の歴史を持った企業がいくつも存在しています。
安定を求める思考は歴史が作り上げてきたものなのかもしれません。